【設計ツール】構造計算ソフト
構造計算ソフトというものの存在をご存知でしょうか?建築関係の方はご存知ですよね。
でも、意外とどんなものがあるかはあまり知られていないと思います。
構造計算ソフトはその名の通り、構造設計を支援してくれるソフトです。
これまた、昔は手計算で構造計算を行なっていました。
今は計算ソフトが普及していますので、その苦労を知っている人は徐々に少なくなって来ました。
でも、構造設計を始めた頃から計算ソフトに慣れ親しんでいる人からすると、
これを手計算でやっていたのか?!とある意味苦労が分かると思います。
さて、構造計算のステップには大きく分けて、三段階あります。
Step1
建物にかかる力の大きさを算出します。
地震が起きてないときでも建物には力がかかっています。重力です。人間と同じですね。
自分の体重は自分の足で支えますよね?
それと同じように建物にも体重と同じような力がかかっているのです。
重力ですのでまっすぐ下向きにかかります。
これを鉛直荷重と言います。
建物は基本的には地面に固定されています。
地震が起きると地面が揺れますので、足元を揺らされた建物も右に左にと揺さぶられます。
先っぽに重りのついた棒を重りを上にして握っている状態を想像していただくとわかりやすいです。
手を揺らすと、先っぽの重りがぐらぐら揺れるのは何となく分かると思います。
その揺さぶられる力を水平力と呼びます。
台風みたいな強烈な風が吹いた時も、水平力がかかります。
建築基準法で定められた公式を使って、地震や、台風の水平力を求めます。
Step2
次に、鉛直荷重や水平力が建物にかかることによって、一本一本の柱や梁にどれくらいの大きさで、どんな種類の力がかかっているかを確認します。
重力や水平力がかかると柱や梁は、その力に負けじと抵抗する力を発揮します。
例えば、柱にかかる力の大きさを10とします。柱は20の力まで抵抗する能力を持っているとします。
柱は10の余力を残したまま、10の力で押し返します。
その押し返す力を応力と言います。
同じように20の力がかかると、柱の余力は0です。もうやばい状態です。
20より大きい力がかかった時点で、その柱は何らかの異常をきたします。
折れたり、割れたりします。
Step2では、このように、Step1で求めた荷重により建物を構成しているブログにか一本一本にどのくらいの抵抗力が必要なのかを算定します。
応力を図示した応力図。(構造ソフトさんのホームページより転載)
と、気づけば構造計算ソフトのことではなくて、構造計算について語ってしまいました(笑)
寄り道の続きはまた次回に。
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